当会理事である大友高行先生の紀要論文「メイカソンを活用した視線入力デバイスを用いた機器の物理的操作系の開発」がNPO法人広域連携医療福祉システム支援機構の「れんけい4号」に掲載されました。
【NPO法人広域連携医療福祉システム支援機構とは】
ICTを活用し、産学官・医療福祉機関などとの広域的な連携をはかり、研究、開発の推進およびコンサル、実証(物づくり支援)などにより、医療福祉分野を中心に地域社会への貢献を目指す団体です。
【メイカソンとは】
メイカソンとは、Make(つくる)とMarathon(マラソン)を掛け合わせた造語です。
ニード・ノウア(Need Knower)と呼ばれる障害のある方やその支援者をメンバーの一員に位置づけ、ともに福祉に役立つものづくりを、3D プリンタや IoT など、デジタルファブリケーションを活用し行います。
メイカソンは、一般社団法人ICTリハビリテーション研究会、ファボラボ品川が精力的に活動しています。
【内容について】
本論文では、デュシェンヌ型進行性筋ジストロフィーの方(ニードノウア)が持つ「電子音楽の機器を実際に演奏したい 」というニードの実現に向けての取り組みが紹介されています。
残存機能は左母指と眼球運動というニードノウアに対し、電子音楽機器を操作するためのシステム構築について書かれています。
システム構築に関する内容は専門的な要素が多いですが、対象者の「やりたいこと」「叶えたい事」に対し、残存機能をふまえて、機器やテクノロジーを利用し実現していく過程はリハビリテーションの本質に近いと感じました。
大友先生曰く、「メイカソンを活用することで、例えばロボットアームのように駆動する機器に取り付ける“モノ”を対象者の方と一緒に考えて、その人専用の自助具や訓練器具を作る事が出来る可能性がある」とのこと。
脳卒中やその他の疾患などにおいても今後活用できる可能性を秘めているので、注目していきたいです。
NPO法人広域連携医療福祉システム支援機構「れんけい4号」 http://gcmwso.web.fc2.com/kikanshi_04.html
一般社団法人ICTリハビリテーション研究会
ファブラボ品川
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