この団体では「患者・家族・療法士などの医療職が協働して創っていく納得性の高いリハビリテーションの総称を「協創リハビリテーション」と定義しています。
リハビリテーションの分野は、様々な手技・治療技術や考え方がありますが、未だ発展途上分野であり、一つ一つの治療法に関して不確実性が少なくないのが現状と言えます。
しかし、そのような中でも、病院や地域にはリハビリを必要としている方は大勢います。
療法士やリハビリに関わる医師を始めとした医療職は、その方々のニーズに応えるため、日々学び、知識や技術を高めようと努力しています。
近年、再生医療やロボット医療などの技術が急速に進み、今まで回復が困難であった神経疾患などの方々にも、希望が見え始めた時代になってきたと言えます。
しかし、すぐに全ての患者・家族の方々がその恩恵を受けることは難しいのも現状と考えます。
このような状況下で、我々が出来ることは何かと考えました。
一人一人のリハビリに関わる医療職が個としての知識や技術を高め、一人でも多くの人のリハビリに関わる事でしょうか?
もちろん、それは最低限必要なことで、その向上心抜きにして良い医療を提供できることはできません。
しかし、より良いリハビリテーションを追及することを考えた時に最も大事なことは、
『現存する治療法・技術などを活用しながら、患者・家族と療法士等の医療職が協働して
創っていく、納得性の高いリハビリテーション』ではないかと考えました。
医療というのは、誰にでも身近な問題に見えて、その中身はとても難解で、医療職種と患者・家族の当事者との間には常に情報格差が生まれてしまいます。
それにより、症状一つに対する理解にも当事者と医療職の間で差が生まれてしまいます。
療法士は、リハビリの中で患者・家族に対し症状やリハビリ内容について上手く説明したつもりだと思っていても
当事者・家族には実際のところ半分も伝わっていないということは、臨床現場でよくある話だと思います。
この差を少しでも減らし、”協創”の精神で連携を深めることが今後のリハビリテーションの発展に必要と考え、協創リハビリテーションという言葉を作りました。
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