
一般社団法人
協創リハビリテーションを考える会
Task
肩甲骨の自在性を高める
Problem
・腕を前方に伸ばそうとすると、肩が前に出てしまって(巻き肩の様な状態)、肘が曲がってしまい、思うように伸ばせない
(例)
麻痺側の手で少し遠くの杖を掴もうと腕を伸ばす時に上手く伸ばせない
見た目の姿勢が悪いので肩甲骨の位置を整えて、良くしたい
Practice
※写真では左側(左片麻痺)の運動を想定しています
・座った状態から、上体を左側に捻じり、そこから腕を少し後ろに引きながら肩甲骨を背骨の方に寄せます。
・上体を捻じり、肩甲骨を寄せたらその状態で10秒ほどキープします。
・元の状態にもどし、またこの動作を繰り返します。



【目的】
・この訓練では、腕や手の土台である肩甲骨を動かすことで、間接的に痙縮の反応を抑えることを
目的にしています。
・上体を左に捻じった時に、肩甲骨と背骨の間の筋肉を使えている感覚があれば目的の動きが
できています。
※片麻痺の状態では、肘や手が曲がりやすくなる痙縮という問題が生じますが、この状態は
肩甲骨の動きが十分でなかったり、肩甲骨の位置が不良だったりすることからこの問題が
助長されやすい傾向があります。

別の角度から見た時の動き
【具体的実践】
・肩甲骨と背骨の間の筋肉を使えている意識が持てるようになったら、1回1回キープはしなくて良いので、この動きを丁寧に
10回程度繰り返しましょう。
・上体を捻じるとき、足が浮いたりしないように注意してください。
・骨盤を動かさないまま体幹だけで捻じる意識を持ってください。
・片麻痺を生じると、背骨の可動性なども低下し、体を左右に回旋させる(捻じる)時の角度が低下しやすいのです。その為、
最初の身体を捻じる動きは、ご自身の可能な範囲迄で構いません。
OT:中嶋